ばね指

ばね指とは?
皆様、こんにちは。今回は「ばね指」についてお話ししたいと思います。ばね指は、指の曲げ伸ばしがスムーズに行えなくなる症状で、指を動かす際に「カクッ」と引っかかる感じでばねのように動くのが特徴です。この症状は、指を動かすために必要な腱とその周囲の腱鞘という筒に炎症が起こることで発生します。
ばね指の根本原因は?
ばね指の根本原因には、いくつかの要因が考えられます。主に以下の3つが挙げられます。
・ホルモンバランスの変化
女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、腱の動きを滑らかに保つ役割があります。出産や月経などで女性ホルモンのレベルが変動すると、ばね指の症状を感じやすくなることがあります。
・加齢
加齢により、腱そのものの老化が進み、腱鞘炎を引き起こしやすくなります。筋肉は鍛えることで強化できますが、腱は年齢とともに徐々に弱くなります。
・生活習慣
手を頻繁に使う趣味や仕事、例えば編み物やスマートフォンの操作などが、腱鞘炎を引き起こす一因となることがあります。
これらの要因により、指の腱と腱鞘の間で炎症が起こり、腱がスムーズに動かなくなることで、ばね指の症状が現れます。
こんなお悩みはありませんか?
指を曲げた後、伸びない。
手を握るような動作をした後に、手が開きずらくなっているのは指を動かすために使う腱と腱鞘の間にしこりのような腫れがあるかもしれません。
指を伸ばそうとすると痛い
腱と腱鞘との間に腫れがあり引っ掛かりによる痛みの可能性があります。
指の関節の所にしこりがある
指を動かすのに必要な腱が腫れている可能性があります。
指を動かすと急に痛みが出るようになった
腱か腱鞘の摩擦が増え炎症が起きている可能性があります
手のこわばりを感じる
こわばりを感じるタイミングにもよりますが、日中で感じているとばね指の可能性があります。寝起きに起こる場合は、関節リウマチなどの疑いがあります。
デスクワークに支障が出る
手指の使い過ぎによる腱鞘炎の可能性が考えられます。
子供の抱っこ、荷物が持てなくなった
腱鞘炎の可能性が考えられます。指または手首に痛みが出てきます。
ばね指に対する当院の考え
ばね指に対して当院が考えているのは、指そのものに過度に負担がかかって起こる現象だということです。なぜ指に負担がかかっているのかについては、一概に指だけが原因ではありません。我々施術者として、どうしてばね指になってしまうのか原因を辿っていくと、根本的な身体全体の使い方にズレが生じ、それが結果としてばね指を引き起こしているように見受けられます。
指の症状から辿っていくと、まず手指の使い過ぎ、前腕の筋肉が硬くなっていないか、上腕の筋肉が硬くなっていないか、肩甲骨周りの筋肉が硬くなっていないか、肩関節自体の可動域に制限がないか、背中から腰の筋肉が正常な柔らかさで動きが出ているか、そのために骨盤の動きが出ているか、下半身の硬さはどうなのか、足首に歪みはないかと、指に関係していないと思われる部分からも検討しながら突き詰めていきます。
ばね指はなぜ起こるのか?
ばね指がなぜ起こるのかというと、最初にも記載しましたが、ホルモンバランスや、産後の方、女性に多く見られます。また、仕事の内容によっては男性にも見られる症状です。
日常生活の中で起こりうる原因としては、細かな作業が挙げられます。特に、指先に力を入れながら行う動作や、繰り返し同じ動作を行うことで、指を動かすために必要な筋肉と腱、腱の周りにある腱鞘に過度な負荷がかかり、炎症反応が起きます。次第に腱が腫れ、シコリのような塊ができ、腱鞘の引っ掛かりが生じて痛みを誘発するようになります。これがばね指の始まりです。
ばね指を放っておくとどうなるのか?
ばね指を放っておくと、痛みが出始めた場合、炎症が消えきらず腱自体に腫れが生じたり、腱鞘が厚くなり、腱の通り道が狭くなります。これにより、腱と腱鞘の間に摩擦が生じ、症状が悪化する原因になります。指の動きに制限がかかり、可動範囲が狭まることで筋力低下が起き、日常生活に影響を及ぼすことがあります。また、痛みがあるため、無意識に周りの指や手首、前腕に負担が増え、使用量が増えることにより、他の指にもばね指が生じる可能性が高くなります。さらに、指だけでなく、身体全体にも影響が出始め、手首、肘、肩、首、背中、腰と、順に足先の方にまで様々な症状が現れる可能性が高くなります。
ばね指に効果的な当院の施術メニューは?
ばね指に効果が期待できる当院の施術では、『手の極み』が直接症状にアプローチできます。
ばね指の腫れやしこりを直接取り除くのではなく、ばね指になる原因を周囲から取り除いていく施術を行うメニューです。まず、前腕の筋肉が硬くなることで腱の動きに負担がかかるため、手技で筋肉をほぐしていきます。これにより、血流改善や筋肉内の疲労物質の除去、リンパの流れを促進します。また、オイルやクリーム、ジェルを用いてさらに血流の促進を行います。次に、前腕同様に手指全体の骨と骨の間にある筋肉をほぐしていきます。手の中には細かな骨が多く構成されているため、本来の位置に戻すように歪みの調整を行います。
その施術を受けるとどう楽になるの?
前述した施術のメニューは、全て筋の緊張を緩めるために行うものです。筋の緊張を緩めることで腱と腱鞘の摩擦が起きにくくなり、痛みの元である炎症と、それにより起こる腫脹を抑える効果が期待できます。腫脹が軽減すれば腱鞘に引っ掛かることがなくなり、指のロックが起きにくくなります。
これらの施術を行った場合、痛みがある状態で仕事などで手を使っても症状が悪化する可能性は低いと考えられます。さらに安静にすることで施術の効果が高まり、早期の回復が期待できるかもしれません。
上記の自費施術を行わなくても、患部の揉捏を行うだけで効果が期待できますので、当院での通院を検討されている方は参考にしていただけますと幸いです。ていただきます。
ばね指を軽減するために必要な施術頻度は?
ばね指を軽減するために必要な頻度は、毎日です。症状が強ければ強いほど、施術を受ける間隔を空けたくないと思うことがあるかもしれません。しかし、実際には毎日行うことが理想的ですが、現実的には難しい場合もあります。最低でも週に1回から2回施術を受けることで、変化を実感できることができます。来院できない日ほど、セルフケアを行うことが大前提となります。当院での施術が全てを含めて30分だとすると、残りの23時間30分は自分自身で管理することになります。施術の間隔が開くほど管理が難しくなるため、初回は頻繁に施術を行い、徐々に施術の頻度を減らしていくことをお勧めします。当院では、施術以外にも日常生活で注意すべき点やアドバイスを行い、痛みのある部位以外にも適切な指導を提供いたします。日常生活の中で他の悩み事にもアプローチし、共に解決していきましょう。